広報DXで発信量も1.8倍に!注目のDXツールについて徹底解説

最終更新日: 2024年09月27日(金) SmartPR インタビュー 事例紹介

会社のさまざまな業務で導入が進むDX(デジタルトランスフォーメーション)。広報業務は属人化しやすく、ケースバイケースで対応することも少なくありません。他部署に比べて人数が少なく、少数精鋭となりやすいことから、業務範囲が広範囲に及ぶこともあります。DXを進めることで広報業務がより生産的・効率的になることが期待されています。
そこで今回は、今注目の広報DXツールを紹介!広報部が取り組むべきDXやメリットについてまとめました。

広報・PRのDXツール3選 クリッピングやオンライン交流機能などを搭載

広報・PRに関する業務は、メディアリストの作成、プレスリリースの配信、PR施策の企画など多岐にわたります。作業の効率化や掲載された記事の分析などをサポートするDXツールが提供されており、代表的なサービスをピックアップしました。

PRオートメーション(プラップノード)

PRオートメーションは、企画からクリッピングまで、あらゆる広報業務をオンラインで実現するオールインワンツールです。リリース配信やリスト作成に関する作業を効率化し、記者の反応やSNSの反響の分析ツールも搭載しています。PRに関する機能が30以上入ったオールインワンツールです。

「PR Automation」公式HP

クラウドプレスルーム(CONNECTED MATERIAL)

クラウド上で広報・PR担当者とメディア関係者がつながることが特徴のサービスです。企業のPR情報をまとめ、メディア関係者がクラウド上で情報を検索できるようにしています。ニュースや企画のネタを見つけられるほか、関係性を構築するためリアルとオンラインで交流の場を提供しています。

「CLOUD PRESS ROOM」公式HP

Prasy(SmartPR)

広報活動に必要な情報や画像素材など、企業の無形資産広報を一元管理。マスメディアも、広報担当者も、取材や広報活動に必要な情報、素材をすぐに見つけることができます。広報に関する豊富なノウハウや経験を持つコンサルタントが、Prasyの利用方法から広報活動全般までサポートするのも特徴の一つです。

「Prasy」公式HP

広報業務におけるDXとは?現役PRコンサルタントが考える生産性の向上

各社ともプレスリリース以外にも、特徴的なサービスが提供されていることが分かりました!広報・PR部門が取り組むべきDXについて、KMCgroupのグループ会社で、DXで広報の生産性向上を支援するSmartPR代表の岩﨑にインタビュー!
長年にわたりPRコンサルタントとして活躍する岩﨑の経験も生かし、SmartPRが提供するPrasy(プレイジー)は「広報部門に特化した」サービスを提供しています。具体的に広報・PR業務で抱える課題や、DXツールを使うメリットについて聞きました。

―まずはじめに、広報部の方が抱える課題をどのように捉えていますか?

岩﨑:広報は専門職であるがゆえに、属人化は大きな課題です。属人性が高いと、再現性の難しさにもつながり、広報部にとって非常に大きな悩みになっていると考えています。

―Prasyは「広報部に特化した」サービスを提供していますが、どのような業務をサポートしているのでしょうか?

岩﨑:Prasyは「PR資産マネジメント」という概念で、開発・サービス提供をしています。まずは、広報部の無駄な業務を削減して、業務生産性を高めるということですね。

広報部は、専門職に近いような業務がたくさんあります。他部署で使われるクラウドサービスとは違う形で開発設計をしていかないと、業務の生産性向上や情報発信力アップにはつながらないと考えています。

Prasyをリリースしてからお客さまの様々な声を伺って実感するのは、広報部が扱うものは「情報」だということです。企業が保有するあらゆる情報をメディアを含めたステークホルダーに発信していくことは、広報の一番魅力的な仕事であり難しいところだと思います。

その情報を管理できていない、もしくは属人的に把握しているということが大きな課題だと感じました。

お医者さんが手術をする時に「メスがどこにあるか分からない」と困るように、広報も情報や素材がバラバラだと当然、生産性も上がらないし、成果もしっかり出せないと考えています。

Prasyは、社内にある情報や個人が把握している情報などを1ヶ所にまとめる。そうすることによって、広報の着任歴に関わらず、全員が同じ粒度で、自分たちの企業の情報を素早くインプットできたりとか、把握しやすくなったりする、こうした考え方が「PR資産マネジメント」です。

生産性向上で発信量も1.8倍に!メディアのニーズも捉えた情報管理

―広報に使える情報ってたくさんありますよね。最初は本当に手探りになりそうですが、どのように情報を集めて来るのでしょうか?

岩﨑:プレスリリースはきれいに管理されている企業が多いと思います。基本的に、時系列で並んでいて、「去年のあのときに発信したリリースってどんなだっけ」と見ることはよくありますね。

 当然、広報で扱う情報はリリースに限らずいっぱいあります。「業界初」「新しい技術」とか、経営陣のプロフィール、経歴・実績なども貴重な情報です。そのような情報は、プレスリリースにならないことも多くて、リリースにならなかった情報をどう把握するかは、もう探し出すしかないんですよ(笑)。

―着任したての広報担当者は大変そうですね(笑)。こうした問題を解決するためのPrasyの機能も教えてください。

岩﨑:Prasyには大きく3つの機能があります。一つは社内に散らばっている情報をPrasyという場所に一括登録します。そして二つ目は、集約した情報をメディアが注目するような切り口で整理・カテゴライズしていきます。

先ほど、プレスリリースが時系列で管理されている例を挙げましたが、「業界初」「製品が完売!」といった情報は、新しくなくてもニュースバリューとして成り立ちます。時系列とニュースバリューを掛け合わせた整理の仕方をすることによって、検索性が増し、情報が見つけやすくなります。

最後に三つ目は情報発信です。従来型の発信方法は二つあり、一つはメールやFAXでメディアに向けて皆さんにプッシュ型で配信していく、一般的な方法です。もう一つは、メディア関係者に口頭で説明するということが従来のやり方です。「実はこういうのもありまして…」という口頭のやり取りをオンラインで公開できるようにしていくのがPrasyの特長の一つです。情報の集約、整理、発信の3つのステップをシームレスに行えるのがPrasyの強みです。

―3つのステップが上手く周り「PR資産マネジメント」ができている状態は、どのようなメリットがありますか?

岩﨑:まずは業務生産性が上がり、情報や画像を探すといった業務時間の削減が可能になります。それによって、情報発信量も増えるのが最大のメリットです。

お客さまへのヒアリング結果でも、情報を探す作業が8割方削減できたというお声をいただいています。取材対応も、メディアに画像を提供する際のやり取りがすごく負担になっていて、メールで添付したけどエラーが出て…。ということがあるかと思います。Prasyにメディア限定で画像をダウンロードできるページを公開することで、ラリーが圧倒的に少なくなった事例もあります。

業務生産性が上がったことで、情報発信量が1.5〜1.8倍に増えました。業界規模やBtoB、BtoCに限らず、同様の結果が出ています。

―1.8倍は劇的な変化ですね!

岩﨑:プレスリリースのみの発信では、やはり新しい情報がないとリリースにできない訳ですよね。情報の鮮度(新規性)がなくても、ニュースバリューという観点でそれを担保できていれば、過去に発信したリリースから、情報の2次利用、3次利用という活用ができます。

例えば「災害」。防災グッズは情報として新しくなくても、すごくニーズの高い情報です。Prasyで情報を管理し、季節性やトレンドに合わせて、ニュースバリューは何なのかと整理することで、情報発信量が月1本から、月に3本、4本とか発信できるようになります。結果的に、発信してるところにメディアや消費者も集まってくるので、露出量も一定数比例して増えていきます。

生産性の高い広報が実現する未来

―広報部の課題や生産性を上げる重要性がよく分かりました!今後Prasyはどのようなサービスを充実させていますか?

岩﨑:やはりプレスリリースは非常に優秀で、メディアの方も同じ情報で話ができるとスムーズにいくと思います。一方、リリースになっていない情報が社内にはたくさんあって、それを形づくっていくのは骨の折れる作業です。いわゆる散らばってる情報を集める作業ですよね。

Prasyでは、まずはオンライン上に出ているオフィシャル情報から収集、集積していくことから始めます。管理画面にURLを入れてもらうだけで情報がたまっていく機能(※1)があります。

集めた情報を引っ張ってくる検索にも力を入れています。今後はAIも活用し、コンテンツの中からどういったニュースバリューがあるか判定しながら分類していく機能も実装予定です。

※1:一部の機能は実装予定

―情報発信についても教えてください!

岩﨑:情報をオンラインで発信していくため、企業ごとにポータルサイトのようなWEBサイトを持っていただくことが可能です。ここではプレスリリースに加えて、トレンドとか、季節限定といったカテゴリーに分けて発信していく方法です。

メディアをはじめ、ステークホルダーが見やすいものにしたいなと考えています。人が一度に視認できる文字数が9文字から13文字と言われており、Prasyのニュースルームもタイトルの見やすさなど直感的にクリックしたくなるような設計にしています。

―視認性の良いサイトと言えばYahoo!ニュースのイメージです。確かに情報が整理されていて、見たくなる仕掛けが詰まっていますね!
最後に、生産性の高い広報部が実現する未来について、岩﨑さんのビジョンを教えてください。

岩﨑:やはり突き詰めると、売り上げを上げることにもっと寄与できる広報部になると思います。

いま広報は少数精鋭でやってるケースが非常に多いと思いますが、業務生産性を上げることによって、PRにより戦略性を持てるようになります。PRの施策についても、新しいことに挑戦しようというプラスの効果もあります。

実際にPrasyの導入企業様では、Prasyを導入したことによって、「今までやっていなかったプレス向けイベントとか発表会や試食会などに着手できるようになった」「記者さんとのコミュニケーション量が増えた」などの声をいただいております。

やはり企業は情報発信をし続ける必要があり、その情報発信を担うのが広報です。広報の業務領域も広がり、求められる内容も多くなる中で、業務生産性の向上をこれからもサポートしていきたいです。

――広報・PRでもDXを進めることで、生産性が向上し、情報発信にもプラスの効果が出ることが分かりました。Prasyは広報部のあらゆる業務の生産性向上をサポートします!Prasyについて詳しく知りたいという方はぜひ、お問い合わせください!

Prasyの導入事例はこちらから!↓

https://pr-asy.com/casestudy

岩﨑 健二 SmartPR代表取締役
新卒で着物業界に就職したのち、PRの専門学校を卒業し、PR業界にキャリアチェンジ。総合PR会社などを経験し、2016年KMCgroupにジョイン。金融、SaaS、ブライダルなど幅広い業界のPRを担当。2020年にsmartPR株式会社を設立。PRコンサルタントとしてのキャリアは18年以上にわたる。

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