メディアリストの作り方とは? PR会社独自のポイントも解説

最終更新日: 2025年02月17日(月) PRのヒント

広報活動において「メディアリスト」は情報発信の効果を左右する重要なツールです。適切なメディアリストを作成・活用することで、プレスリリースを効果的に発信し、メディアの露出獲得の精度が高まります。今回は、メディアリストの基本的な作成手順から、PR会社独自の運用方法まで、詳しく解説します!

メディアリストを作成するメリット

まずはメディアリストを作成するメリットですが、メディアの関心に合わせて適切に情報を届けることで、掲載の可能性が高まります。プレスリリースの内容ごとにアプローチ先を決めて、メディアに送付することが重要です。

メディアリストが常に最新の状態に更新されていれば、担当者と良好なコミュニケーションを築いていく土台になります。この点からも、広報担当者がはじめに力を入れたい業務の一つと言えます。

メディアリスト作成のステップ

それでは、効果的なメディアリストを作成するための具体的なステップを解説します。基本的な手順は以下のとおりです。

1. 自社や競合他社を分析・強みを整理する

まずは、自社の製品やサービス、競合他社が過去にどのようなニュースで取り上げられたか、検索ツールなどを使って調べましょう。報道された時期やキーワード、競合の特徴や強みを明確にします。これにより、メディアがどのような分野に関心を持つかを分析します。

2. 対象となるメディアのリストアップ

自社の情報に関心を持ちそうなメディアをリストアップします。連絡先が分からない場合は、日本パブリックリレーションズ協会の『広報・マスコミハンドブック(PR手帳)』などを参考にしましょう。
広報・マスコミハンドブックは、テレビのキー局・準キー局に地方局、新聞は全国紙や地方紙のほか、雑誌社は約50ジャンル・900媒体を網羅しています。

自社商品やサービスに応じた主要メディアをリストアップし、常に300社程度配信ができるリストを保有すると良いでしょう。加えて、競合他社を取り上げている業界紙や専門誌、記者の個人的な連絡先なども網羅できると精度が高まります。

3. 情報の整理とデータベース化

収集した情報を整理し、データベース化します。ExcelやGoogleスプレッドシートなどを活用するケースが多いですが、PR専用のツールを活用することも効果的です。社内、チーム内で共有・更新しやすい形式で管理しましょう。
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メディアリスト活用のポイントをPRコンサルタントが解説!

作成したメディアリストを効果的に活用するためには、定期的な更新など、継続的な運用が欠かせません。PR会社がどのようにメディアリストを活用しているか、KMCgroup・PR戦略局の園部にポイントを聞きました!

メディアリストは定期的な更新が命!

―KMCではメディアリストをどのように運用していますか?

KMCでは国内外のメディア合わせて7,000近くの連絡先を保有しています。このほか、記者やライター個人の連絡先も持っていて、常にコミュニケーションが取れる状態になっています。
担当者は異動や転職が頻繁に行われるため、常に最新の情報にアップデートしていくことが必要です。

―具体的にはどのようなタイミングで更新をすればよいでしょうか?

編集部に電話でコンタクトを取ってみたら、連絡先や担当者が変わっていたということがあると思います。
このような細かい情報も蓄積していくことで、メディアリストは会社の財産になっていきます。
また、テレビであれば半年に1回番組改編が行われるので、定期的にタイミングを決めてメディアリストを更新することも効果的です。

過去の掲載実績等からメディアリストの精度を向上

―メディアとの生の情報も反映した方が良いということが分かりました!電話の例がありましたが、他にどんな情報を蓄積していくと良いでしょうか?

過去の掲載実績を記録しておくことで、次回のアプローチ時に参考になります。
KMCでは過去開催したイベントや競合他社の掲載実績などを基にして、より関心の高そうなメディアをピックアップしてリストを作成しています。
精度の高いメディアリストを作成し、適切な情報がメディアに届くことで、信頼関係の構築にも大きな役割を果たします。

記者との人脈も管理し、さらに充実したメディアリストの作成を!

―より精度を高めていくにはどのように運用していけば良いでしょうか?

各メディアの編集方針やターゲット読者を理解し、それに合わせた情報提供を心掛けることは重要です。
さらに、記者やライターにダイレクトにアプローチできるようにメディアリストを充実させましょう。
個人的に情報を送る機会が増えることで、掲載の確度が高まったり、メディア側のニーズなどフィードバックを受け取れる関係性が築けます。

―その他、運用で気をつけるべきポイントがあれば教えてください

メディアリストは、媒体や記者の個人情報が入っているので厳密に管理することはもちろん大切です。
社内やチームメンバー間で共有し、スムーズに活用できるようにリスト管理のルールを決めておくことも重要です。
運用しやすいメディアリストが作成できれば、広報活動がより効果的になっていくでしょう。

精度の高いメディアリストで、PR効果を最大限に!

メディアリストは、広報活動の基盤となる重要なツールです。適切に作成・管理・活用することで、プレスリリースの掲載率向上やメディアとの良好な関係構築につながります。

メディアリストは作成して終わりではなく、定期的な更新や適切な運用が求められます。自社の財産となるメディアリストを運用していけるよう、継続的に改善を重ねていきましょう。

マスコミ業界は異動や組織改編も頻繁で、作成したリストもすぐに古くなってしまいます。
幅広い案件で記者・ライターと個別にやり取りしているPR会社であれば、常に最新のリストを保有しているメリットがあります。効果的なメディアリストの活用について、詳しく知りたいという方はお気軽にお問い合わせください!

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